お墓に何柱も遺骨がある場合の墓じまい|全部まとめて改葬する方法

手続きガイド

古いお墓には何柱もの遺骨が納められていることが珍しくありません。先祖代々のお墓では10柱以上の遺骨が入っているケースもあります。遺骨が複数ある場合の墓じまいは、1柱の場合と比べて手続きや費用が増えるため、事前に全体像を把握しておくことが大切です。

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基本知識

費用への影響

墓石の撤去工事自体は遺骨の数に関係なく、墓石の大きさや区画面積で費用が決まります。しかし、改葬先の費用は遺骨の数に応じて増加します。納骨堂や樹木葬の場合、1柱ごとに費用がかかるのが一般的です。また、閉眼供養のお布施は遺骨の数ではなく1回分で済む場合がほとんどです。

改葬許可は遺骨ごとに必要

改葬許可申請は原則として遺骨1柱ごとに行う必要があります。10柱の遺骨があれば10件の申請が必要です。ただし、自治体によっては1枚の申請書に複数名を記載できる書式を用意している場合もあるため、事前に確認しましょう。

申請に必要な故人の情報(氏名・死亡年月日・埋葬年月日)は、古い遺骨ほど不明なことが多く、この点が手続きの大きな課題になります。

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改葬先の選択肢

選択肢 1柱あたりの費用 複数柱への対応 特徴
合祀墓(永代供養) 3万~10万円 まとめて納骨可能 最もコストを抑えられる
樹木葬 5万~50万円 家族区画なら複数柱対応 自然志向の方に人気
納骨堂 20万~100万円 家族タイプなら複数柱可 屋内でお参りできる
新しいお墓 100万~300万円(総額) すべての遺骨を移せる 従来の供養を継続できる

遺骨の数が多い場合、すべてを同じ場所に納める必要はありません。一部は合祀墓に、一部は手元供養にするなど、遺骨ごとに異なる改葬先を選ぶことも可能です。

手続きの流れ

1. 遺骨の確認と情報整理

まず、お墓に何柱の遺骨が納められているか確認します。過去帳や戸籍、墓誌などから故人の情報を集め、改葬許可申請に必要な情報を整理します。

2. 改葬先の決定

遺骨の数と予算を踏まえて改葬先を決めます。すべての遺骨の行き先が決まってから次のステップに進みましょう。改葬先から受入証明書を取得します。

3. 改葬許可申請

遺骨ごとに改葬許可を申請します。古い遺骨で故人の情報が不明な場合は、自治体に相談して対応方法を確認してください。「氏名不詳」として申請できる自治体もあります。

4. 閉眼供養と遺骨の取り出し

閉眼供養は1回で全遺骨分を行うのが一般的です。遺骨を取り出す際に、骨壺の状態や遺骨の保存状況を確認します。古い遺骨は土に還っている場合もあります。

5. 墓石撤去と改葬先への納骨

墓石を撤去し、改葬許可証とともに遺骨を改葬先に納めます。改葬先が複数の場合は、それぞれの施設に対応する改葬許可証を持参します。

費用シミュレーション(遺骨数別)

項目 3柱の場合 5柱の場合 10柱の場合
撤去工事 20万円 20万円 20万円
閉眼供養 5万円 5万円 5万円
改葬先(合祀墓・1柱5万円) 15万円 25万円 50万円
合計 40万円 50万円 75万円

撤去工事と閉眼供養の費用は遺骨の数に関係なく一定ですが、改葬先の費用は遺骨の数に比例して増えます。遺骨が多い場合は、合祀墓を選ぶことで総費用を大幅に抑えられます。

身元不明の遺骨の対処

古いお墓では、誰の遺骨かわからないケースがあります。特に江戸時代や明治時代の遺骨は、記録が残っていないことも珍しくありません。

確認方法

  • 墓誌や過去帳から情報を探る
  • 寺院に記録が残っていないか確認する
  • 戸籍を遡って調査する
  • 親族の記憶をたどる

それでも特定できない場合

故人の情報が特定できない場合でも、改葬許可申請は可能です。自治体に相談すると、「氏名不詳」「死亡年月日不詳」として申請を受理してくれる場合がほとんどです。身元不明の遺骨は合祀墓に納めるのが一般的な対応です。

土に還った遺骨

古い遺骨は骨壺が割れたり、土葬の時代の遺骨が土に還っていたりすることがあります。この場合は、遺骨が含まれる土を少量すくい取って改葬先に納めるという方法が取られます。

よくある質問

Q. 遺骨の数によって撤去工事の費用は変わりますか?

A. 撤去工事の費用は墓石の大きさと区画面積で決まるため、遺骨の数による変動はありません。ただし、遺骨の取り出し作業に追加費用がかかる場合はあります。

Q. すべての遺骨を同じ場所に移す必要がありますか?

A. いいえ、遺骨ごとに異なる改葬先を選ぶことも可能です。直系の先祖は納骨堂に、それ以外は合祀墓にするなど、柔軟な対応ができます。ただし、改葬許可はそれぞれの遺骨・改葬先ごとに必要です。

Q. 10柱以上の遺骨がある場合、費用を抑える方法は?

A. 合祀墓を選ぶのが最も効果的です。合祀墓であれば1柱3万~10万円程度で済むため、10柱でも30万~100万円に収まります。また、粉骨(遺骨を粉状にする)を行えば、かさが減って納骨堂の費用を抑えられる場合もあります。

まとめ

複数の遺骨がある墓じまいでは、改葬許可申請が遺骨ごとに必要となり、改葬先の費用も遺骨の数に応じて増加します。撤去工事費は遺骨の数に影響されないため、費用を抑えるポイントは改葬先の選び方にあります。合祀墓を活用する、遺骨ごとに最適な行き先を選ぶなど、柔軟に検討することで費用と手間を最小限に抑えられます。身元不明の遺骨がある場合も、自治体に相談すれば対応方法が見つかりますので、まずは情報を整理するところから始めましょう。

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