永代供養と墓じまいの違いをわかりやすく解説|費用・手順・順序を比較

改葬先ガイド

永代供養と墓じまいは混同されやすいですが、永代供養は「寺院や霊園が遺族に代わって供養・管理を行う方法」墓じまいは「既存のお墓を撤去して遺骨を別の場所に移す手続き」であり、まったく別の概念です。

「墓じまいしたら永代供養になるの?」という疑問をよく耳にしますが、墓じまいは撤去作業、永代供養はその後の供養先の選択肢の一つという関係にあります。

本記事では、永代供養と墓じまいの違いを費用・手順・順序の観点からわかりやすく比較解説します。

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永代供養と墓じまいの違い【一覧表】

比較項目 永代供養 墓じまい
定義 寺院や霊園が遺族に代わり供養・管理を続ける仕組み 既存のお墓を撤去し、遺骨を別の場所に移すこと
目的 後継者がいなくても供養を継続する 不要になったお墓を片付ける
費用相場 5万〜150万円 20万〜50万円(撤去工事のみ)
法的手続き 受入先との契約 改葬許可申請が必要
お墓の有無 お墓がなくても申し込める 既存のお墓が前提
遺骨の扱い 施設で供養・管理される 取り出して別の場所に移す
関係性 墓じまい後の遺骨の受入先の一つ 永代供養の前段階として行うことがある

簡単に言えば、墓じまいは「お墓を閉じる作業」、永代供養は「その後の供養の方法」です。この2つはセットで行われることが多いため混同されがちですが、別々の概念であることを押さえておきましょう。

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永代供養とは

永代供養とは、寺院や霊園が遺族に代わって長期間にわたり供養と管理を行う仕組みです。「永代」とは「長い年月」を意味し、多くの場合は三十三回忌まで個別に供養した後、合祀(他の遺骨と一緒にする)となります。

永代供養の主な形態

形態 特徴 費用目安 個別保管期間
合祀墓 他の方の遺骨と一緒に納める。最も費用が安い 5万〜30万円 なし(最初から合祀)
集合墓 個別の区画はあるが、一定期間後に合祀される 20万〜60万円 13〜33年
納骨堂 屋内施設に個別に安置する。都市部に多い 30万〜150万円 13〜33年
樹木葬 樹木を墓標として自然の中に納骨する 20万〜80万円 13〜33年

永代供養を選ぶ人が多い理由

  • 後継者の負担がない:お墓の掃除・管理・法要を寺院や霊園に任せられる
  • 費用が一般的なお墓より安い:合祀墓なら5万円から利用できる
  • 子どもや孫に迷惑をかけたくない:少子化や核家族化で、次世代への負担を気にする方が増加
  • 宗旨・宗派を問わない:多くの永代供養施設では宗派に関係なく受け入れてもらえる

「永代供養=永遠に供養」ではない

ここで注意したいのが、「永代」は「永遠」ではないという点です。多くの施設では三十三回忌(約33年)を目安に個別の供養は終了し、合祀に移行します。施設によっては十三回忌(約13年)で合祀となるケースもあります。

合祀後は遺骨を取り出すことができなくなるため、契約前に以下を必ず確認しましょう。

  • 個別保管の期間は何年か
  • 期間延長はできるか、その場合の追加費用
  • 合祀後もお参りは可能か

墓じまいとは

墓じまいとは、既存のお墓を撤去して墓地の区画を管理者に返還し、中の遺骨を別の場所に移す一連の作業を指します。正式には「改葬」と呼ばれ、自治体への届出が法律で義務づけられています。

墓じまいはあくまでお墓を片付ける行為であり、遺骨の最終的な行き先は別途決める必要があります。その行き先として最も選ばれているのが永代供養ですが、海洋散骨・樹木葬・手元供養・自宅保管など他の選択肢もあります。

墓じまいが必要になるケース

  • 後継者がいない:一人っ子で子どもがいない、あるいは子どもがお墓の管理を引き継げない
  • お墓が遠方にある:転勤や転居で実家のお墓に通えなくなった
  • 管理費の負担が重い:年間数千円〜数万円の管理費を払い続けるのが困難
  • 墓地の閉鎖:墓地の管理者が事業をやめる場合、移転が必要になることがある

墓じまいの費用内訳

項目 費用目安
墓石撤去・区画整地 10万〜30万円
閉眼供養(魂抜き)のお布施 3万〜10万円
離檀料(寺院墓地の場合) 0〜20万円
改葬許可申請 無料〜数百円
遺骨の搬送費 1万〜5万円

よくある混同3つ

1.「墓じまい=永代供養」という誤解

墓じまいは撤去作業、永代供養は供養の仕組みであり、本質的に異なります。墓じまい後に永代供養を選ぶ方が多いため混同されがちですが、墓じまい後に散骨や手元供養を選ぶことも可能です。

2.「永代供養にすれば墓じまい不要」という誤解

既存のお墓がある場合、永代供養先に移すためには墓じまい(改葬手続き)が必要です。永代供養の契約だけでは遺骨は移せません。改葬許可証を取得し、遺骨をお墓から取り出す作業が必要です。

3.「永代供養=永遠に供養」という誤解

「永代」は「永遠」ではありません。多くの施設では三十三回忌を目安に合祀となり、個別の供養は終了します。「永代供養 永久」と検索される方も多いですが、永久に個別管理される施設はほぼありません。契約前に期間を必ず確認しましょう。

墓じまいと永代供養、どっちが先?手続きの順序

墓じまいと永代供養を両方行う場合、永代供養先を先に決めてから墓じまいに着手するのが正しい順序です。理由は、改葬許可申請に「受入証明書」が必要だからです。

手続きの流れ(6ステップ)

  1. 永代供養先(改葬先)を決め、受入証明書を取得する
  2. 現在の墓地管理者に墓じまいの意思を伝える:寺院墓地の場合は離檀の交渉もこの段階で
  3. 市区町村で改葬許可申請を行う:埋葬証明書+受入証明書を添付して申請
  4. 閉眼供養(魂抜き)を行う:僧侶にお布施を包み、墓前で法要
  5. 墓石の撤去工事を実施する:石材店に依頼、区画を更地にして管理者に返還
  6. 遺骨を永代供養先に納骨する:改葬許可証を持参し、開眼供養(魂入れ)を行って完了

先に墓じまいだけ行い、遺骨を一時預かりに出してから永代供養先を探すことも可能ですが、手間が増えるためおすすめしません。

費用の総額比較

墓じまいと永代供養を合わせた総費用のシミュレーションです。

パターン 墓じまい費用 永代供養費用 総額目安
墓じまい+合祀墓 20〜40万円 5〜30万円 25〜70万円
墓じまい+樹木葬 20〜40万円 20〜80万円 40〜120万円
墓じまい+納骨堂 20〜40万円 30〜150万円 50〜190万円
墓じまい+海洋散骨 20〜40万円 5〜25万円 25〜65万円
墓じまい+手元供養 20〜40万円 0〜5万円 20〜45万円

費用を抑えたい場合は合祀墓・海洋散骨・手元供養が候補になります。個別のお参りスペースが欲しい場合は納骨堂や樹木葬を検討しましょう。

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永代供養先の選び方

墓じまい後の永代供養先を選ぶ際にチェックすべきポイントは以下の5つです。

1. 個別保管期間と合祀のタイミング

三十三回忌まで個別保管される施設と、十三回忌で合祀される施設があります。ご自身の希望する期間をカバーしているか確認しましょう。

2. 立地・アクセス

せっかく永代供養にしても、お参りしやすい場所でなければ足が遠のきます。自宅からの交通手段と所要時間を事前に確認しましょう。

3. 年間管理費の有無

初期費用だけで済む施設と、年間管理費が別途かかる施設があります。長期的なコストまで考慮して比較することが重要です。

4. 宗旨・宗派の制限

多くの永代供養施設は宗旨・宗派を問いませんが、一部の寺院では檀家になることを条件とする場合があります。

5. 見学・お参りのしやすさ

契約前に必ず現地を見学しましょう。施設の雰囲気、清掃状態、スタッフの対応なども重要な判断材料です。

よくある質問

Q. 墓じまいせずに永代供養だけ申し込むことはできますか?

A. 新たにお墓を建てずに最初から永代供養を選ぶ場合は可能です。しかし、既存のお墓から遺骨を移す場合は改葬手続き(墓じまい)が必要になります。

Q. 永代供養の費用は誰が払うのですか?

A. 墓じまいを主導する方(祭祀承継者)が負担するのが一般的ですが、親族間で分担するケースも多くあります。事前に話し合って決めておきましょう。

Q. 永代供養後にお参りはできますか?

A. 多くの永代供養施設ではお参りが可能です。ただし合祀後は個別の遺骨を取り出すことができなくなるため、その点は事前に理解しておきましょう。

Q. 永代供養は本当に永久に続くのですか?

A. 「永代」とは「非常に長い期間」という意味であり、「永久」とは異なります。多くの施設では三十三回忌(約33年)を目安に合祀に移行します。「永久に個別で管理してほしい」という場合は、契約時にその旨を確認し、対応可能な施設を探す必要がありますが、対応できる施設は非常に少ないのが現状です。

Q. 墓じまいと永代供養を同時に依頼できる業者はありますか?

A. 墓じまいの一括サービスを提供している業者の中には、永代供養先の紹介まで対応してくれるところがあります。業者探しが面倒な場合は、一括見積もりサービスを利用して相談するのが効率的です。

まとめ

永代供養は供養の仕組み、墓じまいはお墓の撤去作業であり、両者は異なる概念です。墓じまい後の遺骨の行き先として永代供養を選ぶ方が多いため混同されがちですが、手続きの順序としては永代供養先を決めてから墓じまいに着手するのが正しい流れです。

それぞれの費用と手続きを正しく理解し、自分に合った供養の形を選びましょう。

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