樹木葬とは?費用相場・メリット・デメリットを解説

改葬先ガイド

樹木葬は、墓石の代わりに樹木や草花を墓標とする新しい埋葬方法です。「自然に還りたい」「お墓の管理で家族に負担をかけたくない」という方を中心に人気が高まり、2023年の調査では新規購入されるお墓の約半数を樹木葬が占めるまでになりました。

しかし、樹木葬には合祀型・集合型・個別型といった種類があり、費用相場も5万円から100万円以上と大きな幅があります。「思っていたイメージと違った」という後悔の声も少なくありません。このページでは、樹木葬の仕組み・種類・費用から、後悔しないための選び方、墓じまい後に樹木葬を選ぶ場合の具体的な手続きまで、必要な情報を詳しく解説します。

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樹木葬とは?基本をわかりやすく解説

樹木葬の仕組み

樹木葬とは、墓石を建てる代わりに、シンボルツリーや草花のもとに遺骨を埋葬する方法です。1999年に岩手県一関市の祥雲寺(現・知勝院)が日本で初めて樹木葬墓地を開設したのが始まりとされています。

一般的な樹木葬では、遺骨を骨壺のまま、または布袋に入れ替えて土中に埋葬します。施設によっては、一定期間経過後に骨壺から遺骨を取り出し、土に直接還す方法をとるところもあります。埋葬後の管理・供養は施設側が行うため、永代供養の一形態として位置づけられています。

樹木葬が選ばれる理由(背景データ)

樹木葬の人気は年々上昇しています。お墓の情報サイトの調査によると、2023年にお墓を購入した方のうち、樹木葬を選んだ割合は約48%に達しました。2018年時点では約30%だったため、わずか5年で大幅に増加したことがわかります。

選ばれる主な理由として、「費用が一般墓より安い」(約65%)、「後継者がいなくても安心」(約50%)、「自然の中で眠りたい」(約45%)、「管理の手間がかからない」(約40%)というデータがあります。従来のお墓に対する価値観の変化と、実用的な利便性の両面が支持されていることがわかります。

一般墓との違い

樹木葬と一般墓の最も大きな違いは、墓標の形態と承継の仕組みです。一般墓は家単位で代々受け継ぐ「家墓」が基本であり、墓石を建て、後継者が管理費を支払い続けます。一方、樹木葬は個人や夫婦単位での利用が中心で、後継者を必要としません。

費用面では、一般墓の平均購入価格が約150万円から300万円(墓石代含む)であるのに対し、樹木葬は平均で約20万円から80万円と、半額以下に抑えられるケースが大半です。また、一般墓では年間5,000円から2万円の管理費が永続的にかかりますが、樹木葬では管理費が初期費用に含まれている施設も多くあります。

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樹木葬の3つの種類と特徴

合祀型(里山型)

合祀型は、広い自然の中に遺骨を合同で埋葬するスタイルです。里山の自然環境をそのまま活かした「里山型」とも呼ばれます。遺骨は他の方のものと一緒に埋葬されるため、費用は5万円から20万円と最も安価です。自然に還ることを最も実感できる形態ですが、個別の区画がないためお参りの際に「ここに眠っている」という実感を持ちにくいという声もあります。また、一度埋葬すると遺骨の取り出しはできません。

集合型(シンボルツリー型)

集合型は、一本のシンボルツリーの周囲に複数の遺骨を個別に埋葬する方式です。最も一般的な樹木葬のタイプで、費用相場は15万円から60万円です。個別の区画にプレートや小さな墓標が設置される場合が多く、お参りの目印になります。個別安置期間(通常13年から33年)が設定されており、期間終了後は合祀に移されるのが一般的です。安置期間内であれば、遺骨の取り出しが可能な施設もあります。

個別型(区画型)

個別型は、一区画ごとに専用の樹木やスペースが割り当てられる形式です。一般墓に最も近い感覚で利用でき、家族で同じ区画に入ることもできます。費用相場は50万円から100万円以上と樹木葬の中では最も高めですが、一般墓と比べれば安価です。個別の空間が確保されているため、プライベートなお参りが可能で、遺骨の取り出しもしやすい傾向にあります。

種類 費用相場 個別区画 遺骨の取り出し 特徴
合祀型(里山型) 5万〜20万円 なし 不可 最も自然に近い。費用が安い
集合型(シンボルツリー型) 15万〜60万円 あり(期限付き) 期間内は可能な場合あり 最も一般的なタイプ
個別型(区画型) 50万〜100万円以上 あり 可能な場合が多い 家族利用にも対応

樹木葬の費用相場を種類別に解説

費用項目 合祀型 集合型 個別型
永代供養料 5万〜15万円 15万〜50万円 40万〜80万円
埋葬料 含む場合が多い 3万〜5万円 3万〜5万円
刻字料(プレート等) なし 2万〜5万円 3万〜8万円
年間管理費 不要が多い 0〜8,000円/年 5,000〜1.5万円/年
合計目安 5万〜20万円 20万〜65万円 50万〜100万円以上

初期費用の内訳

樹木葬の初期費用は、主に「永代供養料」「埋葬料」「刻字料」の3つで構成されます。永代供養料は、遺骨の管理・供養を施設に委託するための費用で、総額の大部分を占めます。埋葬料は遺骨を土中に埋める作業費用、刻字料は名前や没年月日をプレートに刻む費用です。施設によってはこれらが一括で「樹木葬使用料」として提示される場合もあります。

年間管理費はかかる?

樹木葬の大きな特徴の一つとして、年間管理費が不要な施設が多いことが挙げられます。特に合祀型では、初期費用に管理費が含まれているケースがほとんどです。一方、集合型や個別型では年間5,000円から1万5,000円程度の管理費が発生する場合があります。管理費がかかる場合、仮に年間1万円として33年間で33万円の追加出費になるため、初期費用だけでなく総額で比較することが重要です。

一般墓との費用比較

一般墓は、墓石の購入・設置費用が約80万円から250万円、永代使用料が約30万円から100万円、合計で約150万円から300万円が相場です。さらに年間管理費が5,000円から2万円かかります。これに対し、樹木葬は最も安い合祀型で5万円から、最も高い個別型でも100万円程度です。一般墓と比較すると、初期費用だけで3分の1から10分の1に抑えられる計算です。

樹木葬のメリット5つ

1. 費用を大幅に抑えられる
前述のとおり、樹木葬は一般墓と比較して費用を大幅に抑えることができます。特に合祀型であれば10万円以下で利用できる施設もあり、経済的な理由でお墓を持つことに不安がある方にとって大きなメリットです。

2. 後継者がいなくても利用できる
樹木葬は永代供養の一形態であるため、お墓の承継者がいなくても問題ありません。施設側が管理・供養を行うため、独身の方や子どもがいない夫婦でも安心して利用できます。

3. 自然の中で眠れるという満足感
「死後は自然に還りたい」「緑に囲まれた場所で眠りたい」という希望を叶えられるのは、樹木葬ならではの魅力です。四季折々の花が咲く庭園型や、本格的な自然環境の里山型など、故人の希望に合った環境を選べます。

4. 宗旨・宗派を問わない
多くの樹木葬施設は宗旨・宗派不問です。特定の宗教に属していない方や、従来の仏教的な供養にこだわらない方にとって、利用しやすい選択肢です。

5. 環境にやさしい埋葬方法
墓石を使用しないため、石材の採掘や加工にかかる環境負荷がありません。また、遺骨が自然に分解されて土に還るタイプの樹木葬は、環境循環の観点からも注目されています。

樹木葬のデメリット・後悔しやすいポイント5つ

1. 天候に左右されるお参り環境
樹木葬は屋外の自然環境にあるため、雨天や猛暑、積雪時にはお参りが困難になることがあります。特に里山型は山中に位置することが多く、足場が悪い場合もあります。高齢の方がお参りする場合のアクセスを事前に確認しておく必要があります。

2. アクセスが不便な施設がある
樹木葬の施設は郊外や山間部に立地していることが多く、公共交通機関でのアクセスが不便な場合があります。自家用車がなければお参りが難しい施設も存在するため、見学時に実際のアクセスを確認することが重要です。

3. 合祀後は遺骨を取り出せない
合祀型は最初から遺骨が他の方のものと混ざるため、取り出しは不可能です。集合型でも、個別安置期間終了後に合祀される場合は同様です。将来的に改葬や分骨の可能性がある場合は、個別型を選ぶか、合祀までの期間が長い施設を選びましょう。

4. 親族の理解を得にくい場合がある
「お墓がないのは寂しい」「墓石がないと供養した気がしない」という声は親族から出やすい意見です。特に年配の方には、従来のお墓の形にこだわる方も多いため、事前に丁寧な説明と話し合いが必要です。

5. 施設の管理状態に差がある
樹木葬は自然環境を活かした施設であるため、管理が行き届いていないと雑草が生い茂ったり、シンボルツリーが枯れたりすることがあります。「パンフレットでは美しかったのに、実際は荒れていた」という後悔を避けるため、必ず現地見学をしてください。季節を変えて複数回見学するのが理想的です。

樹木葬の選び方|見学時にチェックすべき5つのポイント

1. 埋葬方法の確認
遺骨を骨壺のまま埋葬するのか、布袋に入れ替えるのか、直接土に還すのか。埋葬方法は施設によって異なります。骨壺のまま埋葬する場合は取り出しが可能ですが、直接土に還す場合は取り出しが困難です。

2. 合祀のタイミングと条件
個別安置の期間は何年か、期間延長は可能か、延長する場合の費用はいくらか。これらを明確に確認してください。「期間終了の通知は届くのか」も重要な確認事項です。

3. アクセスと周辺環境
最寄り駅からの所要時間、バスの運行本数、駐車場の有無と広さ、バリアフリー対応の有無をチェックしてください。お参りは今後何十年も続く行為です。将来の身体状況も考慮しましょう。

4. 費用の総額
初期費用だけでなく、年間管理費、刻字料、追加の法要費用など、すべての費用を含めた総額を確認してください。管理費が安くても、刻字料やオプション費用が高い施設もあります。

5. 管理運営主体の信頼性
運営が寺院なのか民間企業なのか、開設からの年数、利用者数の推移、年間の法要回数などを確認しましょう。長期間にわたって安定的に運営される施設を選ぶことが重要です。

墓じまい後に樹木葬を選ぶ場合の手続き

墓じまいをしてから樹木葬に改葬する場合、以下の流れで手続きを進めます。

ステップ1:樹木葬の施設を選び、契約する
まず改葬先となる樹木葬施設を決めます。見学・比較検討を行い、契約を結びましょう。この時点で施設から「受入証明書(墓地使用許可証)」を受け取ります。

ステップ2:現在の墓地管理者に墓じまいの意向を伝える
現在のお墓がある寺院や霊園に、墓じまいをする旨を伝えます。寺院墓地の場合は離檀の手続きも必要です。この際、「埋蔵証明書」を発行してもらいます。

ステップ3:改葬許可証を取得する
現在の墓地がある市区町村役場に「改葬許可申請書」を提出し、「改葬許可証」を取得します。申請には、受入証明書と埋蔵証明書が必要です。

ステップ4:閉眼供養と遺骨の取り出し
僧侶による閉眼供養(魂抜き)を行い、遺骨を取り出します。その後、石材店に墓石の撤去と区画の整地を依頼します。

ステップ5:樹木葬施設への納骨
改葬許可証を持参し、樹木葬施設で納骨法要を行います。これで改葬手続きは完了です。全体の期間は、準備開始から納骨完了まで概ね2か月から6か月程度が目安です。

よくある質問

Q: 樹木葬でも法要はできる?
A: はい、多くの施設で法要は可能です。年忌法要や命日のお参りができる施設がほとんどです。合同法要を定期的に開催している施設も多く、個別法要に対応している施設もあります。ただし、合祀型の場合は個別の法要が難しいケースもあるため、事前に確認してください。

Q: 夫婦や家族で同じ場所に入れる?
A: 集合型や個別型では、夫婦や家族で同じ区画に入れるプランを用意している施設が多数あります。2名用、4名用など、人数に応じたプランが設定されているのが一般的です。ただし、合祀型では指定ができません。

Q: ペットと一緒に入れる樹木葬はある?
A: 近年はペットと一緒に埋葬できる樹木葬施設も増えています。ただし、対応している施設はまだ限られているため、希望する場合は事前に確認が必要です。

Q: 樹木葬のお参りはどうする?
A: 一般的なお墓参りと同様に、花やお線香を供えてお参りします。ただし、施設によっては火気厳禁のため線香が使えない場合や、生花の持ち込みが制限されている場合があります。お参りのルールは施設ごとに異なるため、見学時に確認しておきましょう。

Q: 樹木が枯れたらどうなる?
A: シンボルツリーが枯れた場合、通常は施設側が新しい樹木を植え替えます。契約書に樹木の管理に関する条項があるか確認しておくと安心です。ただし、管理が不十分な施設では植え替えが遅れるケースもあるため、施設の管理体制を事前に確認することが大切です。

まとめ

樹木葬は、費用の安さ、後継者不要、自然に還れるという3つの魅力から、墓じまい後の改葬先として最も人気のある選択肢の一つです。合祀型・集合型・個別型の3タイプがあり、費用は5万円から100万円以上と幅がありますが、いずれも一般墓より大幅に費用を抑えられます。

後悔しない選び方のポイントは、現地見学を必ず行うこと、合祀のタイミングを確認すること、費用の総額で比較すること、そしてアクセスの良さを重視することです。複数の施設を比較検討し、ご自身やご家族の希望に合った樹木葬を見つけてください。

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